診療案内

診療のモットー

患者さんは、「症状を取ってほしい」「異常がないかどうか心配だ」など、病院に何かを期待してこられます。
患者さんが何を望んでいるのか、医者である自分がその患者であれば、もしくはその患者が自分の子供ならどの治療を選択するのかを常に念頭に置いて日々診療を行っています。

①予約制ではありません

当院では、お時間でお約束する予約体制をとっていません。それは、ひとりひとりの診療時間がまったく読めないからです。
耳鼻咽喉科において、お一人4~5分が平均した診療時間ですが、当院では長いと20分ほどになることもあります。お待たせすることもございますが、その分ご自分の診察もしっかり受けられると思ってお待ちいただくと幸いに思います。
遠方から来られた初診の方には特に1回でできるだけの診断がつくように努力いたします。
また、こちらの「待ち時間のご案内」ページから現在のおおよその待ち時間が分かるようになっております。時間にゆとりのない方はそちらを参考にしてください。

 

②西洋医学だけにこだわらない

先ずは理論的に西洋医学的なアプローチをいたしますが、 西洋医学で「病名」が確定しないのに「症状」に悩む方が実にたくさんいらっしゃいます。
漢方薬は患者さまの「症状」に対して直接効果を発揮してくれます。また全身的な不調、まだ病状として表面に現れていないいわゆる「未病」に対する効果も期待でき、副作用も比較的少ない使い方によっては非常に有効な薬です。
当院では患者さんの症状が少しでも和らぐように漢方を含めた東洋医学的な治療も加味して診療しております。

 

③百聞は一見に如かず

耳鼻咽喉科の強みは何と言っても患部を直接調べることができ、また患部に対して直接処置を施すことができるということです。鼻やのどは直視では半分も観察することができません。
当院では様々なカメラを使い患部を詳しく観察し患者さまに見ていただき、説明をしたうえで治療方針を同意を得たうえで決定するようにしています。
そのため、下記の検査装置を揃えております。
  • 鼓膜の供覧できるカメラ
  • 耳用顕微鏡
  • 喉頭ファイバースコープ2台
  • 異物摘出や検査用のファイバースコープ
  • 鼻腔硬性鏡

また撮影した画像はすべてファイリングしいつでも供覧できるようにしております。

④検査内容

上記でご説明したカメラや顕微鏡のほかにさまざまな検査を行っています。
  • 純音聴力検査
    患者さんが難聴、耳鳴を訴えたときに、まず行う検査が純音聴力検査です。その結果を記したグラフを純音オージオグラムと言います。当院ではこのオージオグラムを画像ファイル化し、ファイリングシステムで管理しています。患者さんの聴力の推移もわかるようになります。
  • チンパノメトリー検査
    耳閉感や自分の声・音が響くなどの症状がある方に検査を行います。中耳の中に滲出液がたまっている場合、正常とは異なった波形が表示されるため、滲出性中耳炎などの指標とされる検査です。鼓膜の萎縮、中耳内に腫瘍などがある方にも有用です。この検査結果のグラフは画像ファイル化し、ファイリングシステムで管理しています。
  • 単純レントゲン撮影
    デジタルレントゲン装置ですので、現像時間がなく、すぐに画像を見ることができます。また過去の画像もすぐに取り出すことができます。 おもに副鼻腔病変の精査に非常に有効です。
    →NEW レントゲン画像読み取り装置を最新CCDイメージセンサー方式に変更しました。これにより撮影から画像読み取りまで約5秒となり、撮影時間も大幅に短縮されます。
  • 採血による検査(外注ですので当院で採血して一週間ほどたってから結果が来ます)
  • 重心動揺検査
    「めまい」「ふらつき」の検査です。重心動揺検査は、直立姿勢に現れる身体の揺れを記録・解析して、からだの平衡(バランス)機能を検査するものです。検査は動きを測定できる三角プレートの上に立っていただくだけで測定できます。
  • 赤外線フレンツェルカメラによる眼振検査
    「完全暗視野下」で眼球運動を観察することを目的としています。従来のフレンツェル眼鏡より、高精度に眼振を確認できます。
  • 静脈性嗅覚検査
  • 睡眠ポリグラフィー検査

⑤治療内容について

通常治療に加えて必要に応じて手術治療を行っています。
また入院手術の必要な症例は地域の基幹病院である県立八重山病院に紹介するよう連携を取っています。

Bスポット療法

上咽頭炎に対する治療で、塩化亜鉛を主に口腔側から上咽頭(Bスポット)に塗布します。上咽頭とは鼻の奥の突き当たり、鼻と喉の境目付近です。大変多くの人がこの病気を患っているのに治療される機会の少ない病です。上咽頭炎が慢性化すると、頭痛、肩こり、後鼻漏(鼻がのどにまわる)、咽頭違和感、鼻づまり、目の疲れ、耳鳴、めまいなど多彩な症状を引き起こします。また上咽頭は免疫の中心的な場所であるため、上咽頭炎によりIgA腎症、掌蹠膿疱症、リウマチ、膠原病などの病巣疾患を引き起こす場合があります。薬を使わないため大きな副作用はありませんが治療には痛みが伴い1回では治らないため,10回程度、毎週の処置をお勧めしています。一連の処置終了後、内視鏡で治療効果を確認し、効果の見られる場合は治療を継続していきます。処置後しばらく痛みと場合により出血がありますが、続けると病的粘膜が減っていくため徐々に改善します。

中耳炎に対しての鼓膜チューブ留置術

鼓膜切開を繰り返しても改善しない 反復性中耳炎に対し短期型チューブを中心に使用 局所麻酔で行います。通常約1年でチューブは自然に取れます。まれに鼓膜穿孔が残ることがあります。(短期型チューブの場合約2パーセント)

アレルギー性鼻炎に対してのレーザー下甲介切除術

鼻内を十分に局所麻酔後レーザーにて鼻甲介を切除アレルギー性鼻炎による 緒症状を改善します。特に大きな副作用はなく、繰り返し施行可能ですので、一度の 治療で十分に改善しない場合は数回行います。

⑥新しい技術の導入

最先端のレーザー治療機器、鼓膜切開装置オトラム(Oto LAM)を導入いたしました。
オトラムはメスを用いずレーザーで安全に鼓膜切開を行う最新の医療機器です。痛みが少なく、治療効果が長持ちするため、治りにくい滲出性中耳炎や急性中耳炎の治療が飛躍的に進歩しました。

【オトラムの使用できる疾患】

急性中耳炎、滲出性中耳炎

切開創が綺麗で通常のメスによる切開に比べて大幅に長持ちするため治療効果が長持ちします。

慢性中耳炎

小さな鼓膜穿孔であれば穴を閉じ、聴力を改善することが期待できます。

アレルギー性鼻炎

鼻粘膜をレーザーにて切除することにより鼻閉等の症状を改善します。出血はレーザー の特性上ほとんどなく、痛みも十分に麻酔をしみこませることによりごく軽度です。
また症状の改善程度により何度でも行うことが出来ます。

口腔咽頭のできもの

出血が少ないため安全、確実に摘出が可能です。

その他

頭頸部の皮膚、皮下腫瘍の摘出など